ここでは、当院の歯科衛生士に「歯科衛生士と歯科助手の違い」を以下に詳しくまとめてもらいました。

主任歯科衛生士のレポート

歯科衛生士と助手の違い

  歯科衛生士 歯科助手
資格 歯科衛生士法第204号(国家資格) 公的な物は無く、民間資格または無資格
業務 歯科診療補助
歯科保険指導
歯科予防処置
歯科診療介助
口腔内に触らなければ指導も可
修業年 3年 0~1年

歯科助手が民間資格を有する者又は無資格者の総称であるのに対し、歯科衛生士は修業年数、内容及び臨床実習等取得に当たり必要な事項が細かく定められた国家資格である。

歯科助手は法的には口腔内(外)で医療器具を仕様する事を禁じられている。介助しかできない。

歯科衛生士は経験により、介助を含む補助が認められ、その範囲が実力に合わせて広げられている。

助手が補助を行う事もあるが①、術式の意義や薬剤・材料の作用機序、無菌操作に関する知識や経験が不十分なため安全性が欠ける。

助手の保険指導はワンパターンになりがちだが衛生士の保険指導は多岐にわたる。例えば過去と現在の口腔内から未来を予測して必要な予防についてポイントを絞った指導ができたり、患者様の歯肉と歯槽骨の厚さや歯肉の性質を見極め、10種類以上あるブラッシング法から最適な物を選べる。

助手による除石②の場合、殆どは縁上歯石のみの除石に留まるが、衛生士はプラークの付着部位やその量、歯肉の炎症やう蝕の有無、歯根面の状態などから必要に応じて肉芽除去を含むルートプレーニングと縁上歯石の除去が行える。

フッ素塗布の場合③、助手は塗布と術後の注意のみだが、衛生士はフッ化物ごとの特徴に合わせた処置ができ、それぞれの濃度から悪心嘔吐発現量と致死量を計算する事が出来るので、より安全に効果的な塗布が行える。
(①~③を助手が行う事は違法とされる)

衛生士Sのレポート

歯科衛生士と歯科助手とのお仕事の違い

歯科助手(アシスタント)は歯科衛生士のように国に認められた資格ではなく、受付業務や診療のための雑務を担当する仕事。
歯科衛生士は、①歯科予防処置 ②保険指導 ③診療補助 …などの歯科医療業務を行う専門職。

①歯科予防処置

歯や歯肉の状態の点検や機械を使って歯石を取ったり、
虫歯予防のために歯に薬を塗ったりする。

②保険指導

保育所、幼稚園、小学校などで歯磨きの方法を指導する。
または老人ホームでも活動することがある。

③診療補助

歯医者さん(ドクター)のパートナーとして、
患者様のお口の中を触ることが出来る。

歯科衛生士は歯科衛生士法に基づいた国家資格であり、歯科助手は何ら法的な基準はない。⇒医療行為を行うことが出来ない(患者様の口の中に手を入れる行為は出来ない)。
直接患者様の口の中を診て改善されていくのが分かることにより、患者様とコミュニケーションが取れ信頼してもらえる。

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